浴場清掃
2020年06月12日
【朝食後の入浴と清掃】
朝食は8:00頃迄に終えており10:00のチェックアウト迄時間の余裕があったので最後の入浴を果たすべく浴場に赴いた。温泉浴場は9:30迄利用できると案内されていたので露天や内湯を行き来してのんびりと過ごしていたが9:00を過ぎると複数の従業員が入場しあちこちで清掃作業の段取りを開始した。更に浴槽の湯口給湯も停止してしまったので急き立てられる雰囲気で早々の退去を余儀なくされてしまった。
これには大いに不満を感じたので予約サイトの口コミ情報に記したところ宿から「清掃前の準備方法を変更」した旨の返信が掲載され改善に取り組む姿勢が確認できた。
【チェックアウト】
チェックアウト時間の少し前に1Fのフロントに降りてカードキーを返却した。既に述べた通り基本的な宿泊プラン料金はチェックイン時の前払いで済ませていたが夕食時になお前払いした基本的なプラン料金は宿泊単価@11825(消費税込)×2=¥23,650に入湯税@150×2=¥300が加算されるが予約サイトのポイント割引き分¥1200を利用した支払額は¥22,750であった。
大船渡温泉は消費増税に伴うキャッシュレス還元の対象施設となっていたのでカード払いにしたところ後日に5%相当額が還元された。
【碁石海岸】
大船渡温泉からの帰途に大船渡湾に程近い碁石海岸に立ち寄ってみた。碁石海岸は大船渡市の最南端にあり西隣の陸前高田市に接する位置で南に突出した碁石岬の半島南端から東側の太平洋に面する海岸の総称であるらしい。
従って地形的には南東方向に開口する大船渡湾の外海に海岸線が連続しているが碁石海岸の主要な景観地に向かう道筋は大船渡漁港に向かう県道r38から半島基部の傾斜地を乗り越えて一旦南側の門之浜漁港に抜ける県道r275経由で碁石浜に向かう道筋を辿らなければならない。
以降は北に反転して半島中心部の丘陵を上る山道に変貌しレストハウスを備えた碁石海岸インフォメーションセンターの広い駐車場に達してr275の県道は終焉する。この先も道幅を維持したアップダウンの山道が続き複雑な道路網が展開するがこれらに県道の指定は見当たらないので市道であろう。
【碁石海岸インフォメーションセンターの遊歩道】
インフォメーションセンターは碁石海岸観光の中心施設でレストハウスの他にもキャンプ場や市立博物館が設置されると共に海岸線の崖上には碁石岬の碁石崎灯台に至る遊歩道が整備されている。インフォメーションセンターで入手したガイドマップに依ると灯台へ向かう道筋は40分コースとされているがこの先の帰途は長丁場となるので15分程とされる短縮コースの散策に向かった。
ガイドマップの他駐車場内にも碁石海岸の案内看板が立ち
遊歩道の案内図が掲出されている。
先ずは海岸線に向けて松林を横断する道を数分進むと
水平線を望む海の景色の前に海崖の急傾斜地形に櫓を組んだ形で張出した構造の展望台が現れる。
この展望台から大船渡湾方向の北側を望むと太平洋に突出する綾里埼(あやりざき)の遠景の手前に男島と女島の小島二つが浮かんでいる。画面の角度では一つの島にも見えるが地形的には独立した2島が重なった光景となっている。
更に手前で荒波に翻弄されている岩礁は海馬島(とどしま)で30m程もあろうかと思われる高い視点から見るアス式海岸の迫力は強烈である。
南に向きを変えると展望台の高さに迫って屹立して存在感を誇る雷岩(かみなりいわ)の景観が間近にある。
雷岩と海涯を隔てる峡谷状の水道は乱曝谷(らんぼうや)と称されているがその理由は雷岩の洞穴に打ち付ける波が空気を圧縮して重低音発する故の命名とか。
雷岩の展望台から遊歩道を乱曝谷沿いに南の碁石岬方向へ進むと海岸に分かれて下る階段状の分岐路を見つけた。
この分岐を進むと行き止まりに置かれた小さな展望台に達する。ここは雷岩と乱曝谷の水道を雷岩展望台の逆方向から眺める景観があり
奥に見えている海涯上に先程海馬岩や雷岩を見下した雷岩展望台の櫓組みも確認できる。
ここから出発点のインフォメーションセンターへ引き返して15分とされる散策コースを20分程で踏破した。所要時間は展望地の滞在時間に左右されるので20分は写真撮影に時間を割いた結果かと思う。
先に触れた通り遊歩道の観光は碁石岬まで足を伸ばす40分コースの設定がある他にこのコースの途中のえびす浜を起点として小型遊覧船が海岸線を40分で周遊するコースも用意されている。遊覧船は次に紹介する北部の穴通岩迄運行されおり天候に恵まれれば乱曝谷の中を航行することもあるらしい。
【穴通磯】
インフォメーションセンターから位置的には大船渡市中心部に近い北方向の海岸線には更に奇岩の景観がある。それは穴通磯(あなとおしいそ)の地で位置的には確かに大船渡の中心部に近いのだが陸上移動ではインフォメーションセンター迄の県道r275から北上するアップダウンがあり複雑な道形の市道を突き詰める必要がある。
道筋は複雑だが要所に置かれた案内看板を辿ると小振りに整備された駐車場に行き止まり片隅に拓かれた歩道を海岸方向に下っていくと大船渡湾方向の景観がある展望所に達する。展望所には高床式の東屋が設けられており
北側を見ると海岸から突出した大岩の海面に刳り貫かれた三つの海洞を擁する奇岩の景観がある。
左奥で白く輝いて見えているのは大船渡湾口の防波堤で奥に続く湾内に侵入する荒波を防御する役割を担っている。
今朝大船渡温泉の施設から望んだ湾の景色とは逆方向の景観である。陸路で辿った碁石海岸は険しい遠路の実感が拭えないが海上の見通しで大船渡湾は指呼の先の存在である。
展望所に設置された看板に依ると大船渡市末端半島東南側6kmの碁石海岸はリアス式海岸の中でも断崖や洞穴等の景観があるが穴通磯は三つの洞門を有する奇岩とされている。
碁石海岸の地層は砂岩と頁岩(けつがん)が交互に重なったもので頁岩は泥の堆積岩の為層状に割れ易く海水の浸食に依る自然現象で奇形岩が創出されるということらしい。
【帰途】
碁石海岸の訪問は昼過ぎ迄に終え三陸道を経由して夕刻前に帰宅を果たした。
完
(17:00)