客室設備
2020年05月01日
【宿泊プラン】
紹介が後回しになってしまったが、今回は「客室の景観よりお得料金のさざ波コース」を予約していた。これは宴会場に近いという所謂訳あり部屋でその分料金が割安の設定となっている。
【訳ありの客室へ】
フロントで指定された客室は205号室で荷物を携えエレベーターで2Fに降り立つと廊下は年配の人々で大混雑を呈していた。どうやら老人会か何か昼の宴会が終わって帰途に就く集団に遭遇したらしい。
先に述べた通り2Fの山側は和室の宴会場で廊下の海側の客室はエレベーター側の201室から順に10室が並んでいる。高齢の方に荷物をぶつけない様声を掛けて進路を譲って貰いながら部屋に辿り着いた。
【2Fの客室】
カードキーをかざして解錠したドアの奥は踏込みの板床の先に畳敷きの和室が見えている。
入室ごは何をさて置き先ずカードキーをドア脇にあるポケットに挿入して室内電源を起動しなければならない。
踏込みの右手は湯水混合泉を備えるコンパクトな洗面台がありその奥は
シャワー機能を装備したトイレが配置されている。
対する左側は棚の上にタオル類や浴衣、丹前にティッシュ箱、小型のIH湯沸しポットと煎茶のティーバッグ等が用意され棚下には空の小型冷蔵庫が控えている。
畳8畳の和室空間の窓側にある奥行き40㎝程の板床は一般的な広縁を小規模に凝縮した設えとなっている。
室内には予め寝具が延べられており広縁に配置される小振りのテーブルが置かれていたが一般の和室に標準で装備される通常の座卓は見当たらない。寝具が敷きっぱなしなので大きな座卓は邪魔という事なのかも知れないが手狭な卓上ではパソコンやタブレット等の機材を並べる平面の不足感が少し残念。
2枚上の室内写真にも写っている通り窓外には大船渡湾の景観があるが客室棟より海側に建つ温泉棟の屋根が視界の下部を占拠して見通しを妨げている。
この窓外景観の支障も訳あり部屋とされるもう一つ理由である。
既に紹介した様に2F海側には10室の客室が並んでおりこれらの部屋ではその位置にも依るが多かれ少なかれ景観障害があると思われる。
窓側の左壁面に配置されたエアコンは一般的な装備だが
右側に設置された「ロスナイ」は旅館設備としては珍しい存在で驚いてしまった。
空調に関連する技術を少しかじった者ならば「ロスナイ」は三菱電機が開発した独自製品と認識できる筈だが素人にはチンプンカンプンかと思う。ごく簡単に説明すると室内空調の冷気や暖気を外気に逃がさない様に熱交換機能を備えた換気扇で冷暖房の省力化に貢献できる装置である。
但しこの装置はエアコンの室内機に較べて運転音が大きく就寝時には安眠を妨げる騒音源と感じたので運転を停止した。
窓に向かって右側の壁面は寝具を収納する一間幅の押入れがあり
左壁面は窓側から腰高のクローゼットと床の間風の板床にテレビ台が配置されている。
通常は乱れ箱が置かれる筈のクローゼット内は空で
既に記した通り踏込みの棚上に浴衣と丹前にタオル類が配置されており
これを浴場に携行する大型のメッシュバッグも用意されている。どこの宿でもそうだがフェイスタオルと大判のバスタオルを携えて何度も浴場を往復することになるので手提げバッグの提供は大変有難い。
室内で入口側に振り返るとその壁面には5種の機器が並んで取り付けられている。
左から順にエアエアコンのリモコン、館内放送の音量切換と思われるスイッチ、館内電話、ロスナイの運転スイッチ、室内照明のスイッチである。
Part.4は館内案内と客室景観
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