2020年08月28日

【露天風呂】
 洗い場の奥にあるサッシ戸から出入する露天風呂は
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  露天浴槽
石組みの浴槽で底面も平石を張り詰めているがここにも掛流しの越流は認めず
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  浴槽の底面
底面の一部(画面の右端)に内湯と同様ステンレスの排湯板が設置されており内湯と変わらぬ給排湯のシステムとなっている様子が窺える。
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  露天の景色
浴槽に浸かると山峡の雄大な景観を堪能でき宿の名に「お山のめぐみ」を冠する所以が頷ける。

【青根温泉の泉質と掛け流し】
 脱衣室内部には温泉の泉質や掛流しに関して幾つかの掲示があった。
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  掛け流しの説明
最も分かり易いのは白骨温泉の入浴剤を使用した白濁湯の問題等を受けて作成したと思われるこの掲示である。
長い文章だが要約すると以下の4項目となる。
・青根温泉は川崎町が源泉を管理して各旅館に配湯している。
・当館は配湯される湯を掛流しで利用しており循環濾過や加熱は行っていない。
・浴槽は下部(底面)から廃湯しているので縁から溢れてはいないが掛流しである。
・当館の社長と若女将は温泉入浴指導員の資格を有しているので入浴の相談を受けている。
青根温泉の源泉は町の管理下にあり各施設には同質の温泉が配られていると理解できる。
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  温泉利用証
更に社団法人日本温泉協会が2005年9月に発行した温泉利用証は「とだ家」の不忘の湯に特定されているが源泉に関する情報欄には
 源泉名: 大湯 他6本(混合泉)
 湧出形態: 自然湧出·動力揚湯
 泉温·湧出量: 45.6℃·毎分501リットル(合計)
 泉質名: 単純温泉
の記載があり大湯源泉を含む計7本の混合とされる源泉が町が管理する町営温泉の実態と思われる。
浴槽に関する情報はとだ家の個別状況で
 循環装置: なし
 給排湯方式: 完全放流式
 加水: なし(湯量に依る温度調整)
 加温: なし(湯量に依る温度調整)
 新湯注入量: 毎分11~20リットル(所要時間3時間6分)
 注入温度: 44.0℃
 浴槽温度: 43.0℃
 入替頻度: 2日に1回
とされている。
43℃の浴槽温度は加水加温をせず源泉の給湯量に依って調整しており隔日で浴槽の湯を入替えて清掃していると読み取れるが毎分最大20リットルで3時間程度の給湯量は3600リットル(=3.6t)となるが男女の内湯と露天の浴槽4箇所の同時給湯は難しいのでないだろうか。但し男女別で日替わりの清掃と新湯の給湯であれば不足はないだろう。
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  成分分析表
こちらは全国共通の温泉成分分析表で前の画像と同様ピンボケだが
 泉質: 単純泉 低張性中性高温泉
 泉温: 分析時49.8℃、使用位置51.0℃
と読み取れ更に左上端の源泉名には
 新名号の湯·花房の湯·新湯·山の湯源泉·蔵王の湯·大湯 混合泉と記載されている。
先に紹介した温泉利用証には大湯の他6本の混合泉とされていたので残りの1本の有無に疑問が残る。
因みにこの分析表は平成20年(2008年)11月発行と記されていた。

【夕食】
 とだ家の食事は夕食朝食共に写真が少なく記憶も不確かだが部屋食でないことは確実なので宴会場で供されたと思う。
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  夕食膳
 夕食は9品程の和食会席膳で川魚の焼物に野菜と海老の天ぷら盛り、刺身皿は烏賊としめ鯖にサーモンの三点盛り、先付皿は海老の焼物と枝豆、茸のみぞれ和え、酢の物に漬物の小皿が並び食前酒の果実酒も添えられている。
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  陶板焼
主役は蓋付の陶製容器に香辛料を纏わせた豚肉に玉葱と舞茸、シメジ茸を添えた焼物。
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  デザート
食後はコーヒーゼリーとラズベリーのプチケーキにミントのクリームを添えるお洒落な造りのデザートが供された。

【朝食】
 朝食も前夜と同じ会場食であったと思われる。
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  朝食膳
9品程が並ぶ料理は和食材が主体で
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  ハムとデザート
スライスハムに千切りキャベツとポテトサラダを添える皿が唯一の洋風料理で他は牛蒡のきんぴらや明太子、きのこみそ等が並び
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  和食の定番
味付け海苔や冷奴、納豆、漬物は和食の定番の品である。冷奴と納豆に添えられた刻み葱の一手間に嬉しいもてなしを感じる。

【終章】
 「お山のめぐみ とだ家」は山峡に位置する青根温泉の中心部にあり源泉掛け流し温泉を堪能できる純和風の温泉宿であった。
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  山景色
温泉街を包み込む様に聳える蔵王山系の豊かな緑は紅葉の兆しがあり季節の移ろいの予感があったが
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  青空
初秋の青空が最大の景観であった。




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