2020年05月22日
【露天風呂】
大浴槽と小浴槽の間にある二重ドアから屋外に出ると露天風呂の空間が控えている。
浴室ドアから3段程下った高さに小振りの石貼り浴槽がある。
この浴槽は大人が足を伸ばして入れば4名程で満員となり譲り合っても7名程が限界と思われる。ガラス窓の内側には小浴槽の位置で背後の隔壁は先に述べた休憩所の展望窓からの目隠しを担っている。
出入口側の壁面角に設けられた石組みの湯口から湯が注がれているが明確な越流口が見当らない。
浴槽内を観察すると底面と
側面に内湯の大浴槽同様の円形給排口を認める。従って露天の浴槽も内湯と同じ循環濾過滅菌装置が稼働していると思われる。
上の2枚の写真はいずれも湯表面の反射が強く給排湯口の存在が解り辛いが底面の写真では白い円形が二つ並んで見えている。側面写真は画面中央の少し上のステップ下段側面に円形の開口があるのだが解り辛いのでマーキングを施しておいた。
露天風呂から望む船渡湾の景観は壮大で湾口の防波堤で守られて鏡の様に陽光を反射する穏やかな湾内に整然と並ぶ多数の養殖筏を見ながら湯に浸かる幸せを味わうことできる。
【温泉の成分】
先に触れたが温泉の成分分析は額入りで脱衣室に掲げられている。
この掲示に依ると源泉名が大船渡温泉の泉質はナトリウム·カルシウム·塩化物泉で低張性アルカリ性冷鉱泉とされている。
19.1℃の源泉は使用位置で42℃となっているので加温は必須で
右側の欄には加水無しの源泉100%と共に加温と掛け流しと循環濾過を併用し塩素系薬剤の使用が明記されている。
成分分析の欄を見ると主要なものは温泉1kg当たりナトリウムイオン(Na+)が1187mg、カルシウムイオン(Ca++)803mgに塩化物イオン(Cl-)3241mg、硫酸イオン(SO4--)87mgで確かにナトリウム·カルシウム·塩化物泉でありpH8.9は弱めのアルカリ性泉である。
分析表を掲げた壁面の下には「温泉·給湯と1階の床暖に木質バイオマスボイラーの熱を利用しております」と記されたパネルが配置されていた。
このパネルの説明に依ると木質バイオマスボイラーは森林の間伐材を製材した端材をボイラーの燃料に活用し化石燃料に頼らない方式故に二酸化炭素排出抑制に貢献するとされている。
Part.7は大船渡温泉の夕食
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