2019年11月15日

【瀧の湯の館内】
 市道に直結した玄関とその奥にフロントロビーやラウンジが配置される階層は4Fとされている。
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  館内全体図
館内の全階層を集約した案内図を見ると宿の外観でも見えていた湯川と市道に挟まれた細長い敷地に同じく細長い建物が鰻の寝床状に展開されている。
 地上階の4Fに注目すると下流端のフロント部分はその奥で直線的に続く建物群から川の流れに沿って緩い角度を付けている。これは谷筋の狭い地形故の建築制約であろう。
 1F~7F全館の平面図を見較べると3Fと4Fの面積が最大で2Fから1Fに下ると上流側が削られている。逆に5F~7Fの階層は上流側の直線部分に限られており4Fフロントロビー部分の上層に構造物は見当たらない。
 館内の各階層を大まかに見ると川面に近い1Fは大浴場と足湯に各種の貸切り風呂の浴場が配置されている。
 2Fと3Fは朝食バイキングを兼ねる大宴会場やダイニングの供食施設に充てられており3Fの奥(上流)側には9室程の客室も設定されている。
 4Fはフロントの他にこの宿を特徴づける多くの施設があるので後に詳述する。
 上流側に遍在する5Fと6Fは全体が客室に充てられており狭い面積に限られた7Fは特別室と貸切り展望風呂の特別な空間とされている。
上流側に遍在する5F~7Fの直線部分は外壁の輪郭に認める細かい凹凸から3棟の建物が一体的に連結した構造と思われる。
従って瀧の湯の建物はフロント等が配置された下流側の1棟と上流側で客室主体の3棟が直線的に連なる合計4棟で構成されている。

【4Fフロント床】
 4Fはフロントとラウンジの配置に加えて後に紹介する各種のサービスコーナーが配置された瀧の湯の顔であり主要な管理機能も集約されている。
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  4F館内図
上に掲げた4F床単独の平面図は掲示位置の配慮からか前項で掲載した館内全体図とは上下が逆転しているのでご留意戴きたい。即ち全体図では左側が湯川の上流方向であったが4Fフロア案内では右側が上流に変わっている。以降に掲載する各階層の単独平面図も同様の方向となっている。
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  ラウンジ
 この案内図に依ると先にチェックインを行ったラウンジは「ビューラウンジ小手毬」の名が与えられガラス張りの外壁から湯川渓谷の景観を採り込んでおり対岸の傾斜地に設えられた能舞台「花心殿」が一際目を引く存在であるがチェックイン時間帯の写真では西日除けのブラインドが下ろされて対岸の景観が遮断されている。
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  下層階から見上げる舞台
夕暮れ前の明るい時間帯に湯川岸辺の下層階の浴室から能舞台を見上げることもできる。
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  対岸の花心殿
夜間になるとラウンジの大窓から湯川を隔てて対峙する「花心殿」の舞台がライトアップされて幻想的な景観を醸しているが視界の範囲に対岸に渡る道程は見当たらず緑一色の斜面の一角に拓かれた人造構築物は突如出現した空中舞台の様相を感じる。
この光景は数十年も昔鳥取県三朝町の旅で訪れた三仏寺投入堂(さんぶつじなげいれどう)の記憶が甦る契機となった。
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  売店
 川側のラウンジと通路を挟んだ市道側は「セレクトショップ花かすみ」の売店が設置されている。
売店からフロント寄りの片隅はインターネット情報サービスのコーナーで林檎の印の機材が2台無料開放されている。但し館内はWi-Fi環境が整備されているのでスマホやタブレット、パソコン等Wi-Fi接続可能な自前の機材を持参すればここのお世話になる必要はないだろう。
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  色浴衣コーナー
 インターネットコーナーから通路の角度が変わるフロント寄りには女性客専用で好みの色浴衣と帯を選択できるコーナーも用意されている。女性客に人気となり最近は多くの宿がサービスを始めた色浴衣は無料で提供されている。
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  エレベーター(2F)
 ラウンジから上流側となる奥の位置には2基のエレベーターが稼働しておりこれが館内で唯一動力で垂直移動が可能な設備で4Fから上層の5F、6Fの客室や1F~3Fの温泉浴場や食事会場に上下する主要な動線を担っている。
人力で昇降する階段はエレベータから少し奥と上流側の最奥の2箇所に置かれて垂直移動を補完しているが何れも2Fか3F以上の階層間移動に限定されており1Fの浴場へは連絡しない複雑な造りとなっている。
階段の主要な役割は非常時の避難路なので地上階の4Fに通じていれば良いとの判断なのだろう。
 エレベータから更に奥の4F上流側は中小の宴会場が配置された空間である。

Part.3は客室の様子



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